食・土産

母島の海底で熟成された限定ラムはこうして生まれた!

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海底熟成ラム『Mother』とは?

小笠原とRum

現在、小笠原諸島母島ではラム酒が生産されていますが、どうして母島でラム酒が作られることになったかをご存知でしょうか…?

小笠原諸島は、今から200年ほど前、1830年(文政13年)頃、最初に人が移り住むようになり、欧米人の捕鯨基地として利用されていました。

この頃、小笠原に定住した欧米人と捕鯨船の間でラム酒の取引があったとの記述が残っています。これが小笠原とラム酒の出会いです。

小笠原Rumの誕生

ラム酒

1876年(明治9年)に小笠原諸島が日本領土になってからは、亜熱帯の気候を活かしたサトウキビ栽培が盛んになり、その副産物(糖蜜)を蒸留したお酒を「糖酎」「泡酒」「蜜酒」などと呼び、第二次世界大戦前頃まで島民の間で愛飲されていました。

しかし、第二次世界大戦末期には、戦況悪化により全島民の疎開が行われ、終戦後はアメリカ領地となってしまい、また、日本の製糖業が衰退したこともあり、糖酎文化はすっかり途絶えてしまいました。

1968年(昭和43年)に小笠原はアメリカから返還され、ようやく島民は疎開先から島へと帰ることができましたが、戦後23年間にも及んだ空白を埋めるためには、長い歳月がかかりました。そんな中、帰島した島民の間には「もう一度糖酎を飲みたい」との想いが募り、1989年(平成元年)に小笠原ラムリキュール株式会社が設立され、1992年(平成4年)よりラム酒の販売が開始されました。これが「小笠原ラム」の誕生です。

なぜ、Rumを海底熟成させたのか…?

かつて難破船から引き揚げられたワインが非常に美味しくなっていたという事実があり、また、近年ではワインや日本酒、泡盛を海底で熟成するプロジェクトが各地で起こっています。小笠原母島観光協会では、母島で製造している「ラム酒」を「海底で熟成させたらどうなるのだろうか?」との好奇心と、小笠原のラムを「もっと美味しくしたい」、「もっと多くの方に知っていただきたい」との思いから、2014年(平成26年)より「小笠原ラムを母島の海の底で熟成させる!」というプロジェクトを立ち上げ、母島の特産品である小笠原ラムの海底熟成試験が開始されました。

沈没船で発見されたワインなどでは、「海水温が熟成に適していた」、「波による揺らぎがうまく作用した」、「瓶内の気圧と水圧のバランスが良かった」等の偶然が積み重なり美味しくなった言われています。これらのメリットが小笠原ラムにも作用するか否かを確かめるため、小笠原ラムを約1年間海底に沈め検証しました。

実際の作業としては、2015年(平成27年)初冬に、島内の建設業者により海底熟成用の鉄骨ラックの設計、製造が行われました。同時に、小笠原ラムリキュール株式会社により海底熟成に耐え得る専用ボトルの開発、製作が行われました。

そして2015年(平成27年)春には、クラブノア母島(現ダイブステーション母島)のスタッフにより、専用ボトルに入った小笠原ラムが母島近海の10~15mの海底へと沈められ、海底熟成試験が始まりました。

プロジェクト立上げ当初は、「台風などで瓶が割れてしまうのではないか?」、「海底に沈めても味の変化はないのではないか?」との心配もありましたが、1年間瓶が割れることもなく、また、試飲会では「味や香りがまろやかになった♪」と高い評価をいただき、「海底熟成ラムプロジェクト」は思い通りの結果を得ることができ、試作品作りは無事成功しました。

こうして、海底熟成ラムMotherは誕生し、2017年(平成29年)1月より販売を開始しました。

ラムオーナー制度とは?

お陰様で大好評をいただいている海底熟成ラムMotherですが、通常の店頭販売やインターネット販売だけでなく、お申込みをいただいてからラム酒を海底に沈める、「ラムオーナー制度」(受注販売)も実施しています。「ラムオーナー制度」では、お申し込みを受けてから、お客様のために小笠原ラムを海底に沈めます。お手元に商品が届くまで約1年のお時間をいただきますが、1本ずつシリアル番号をお付けし、大切に管理いたします。

「ラムオーナー制度」お申し込み方法

http://www.hahajima.com/ogasawara-rum/mother/mousikomi.pdf

海底熟成ラムMother取扱店

http://www.hahajima.com/ogasawara-rum/mother/shoplist.pdf

※現在在庫が品薄となっております。品切れの際はご容赦ください。

母島観光協会

母島の観光案内

小笠原母島観光協会

母島の見どころ、宿、お店、ガイドの紹介、船の情報など旅行に関する情報を発信しています。

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