海のアクティビティ

怖いサメ?冬のダイビングでシロワニを楽しむ

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小笠原でのメジャーな海のアクティビティと言えばスクーバダイビングがあります。
ダイビングしない人にとっては、ダイビングというと、夏しか潜らないイメージがあるのか
「冬も潜りますよ」言うと
「え~、冬でも潜るんですか?寒くないんですか?」なんて聞かれますが、

当たり前です!冬こそ潜るんです

以外かもしれませんが、海の中にも四季折々の変化があって、冬には冬の楽しみ、見ものというものがあるのです。

もちろん夏に比べて水温は低い(下がると20度ほど)
透明度は落ちる(小笠原は水温高いほうが透明度がよい)

と、ないないずくしのようですが、
それに勝る魅力ある生き物に出会えるのです。

水温が低いといっても、本州の海に比べれば全然暖かく、5mmのツーピースのウェットスーツにフードベストがあればたいていの人はOKです。
気温は20度から25度くらいですので、ボートに上がってからの防寒対策に、ボートコートなども準備すれば快適に1日潜ることができます。
ドライスーツ(濡れない)を持っているなら全く問題なしです。

冬の見もの  シロワニ!

海底を泳ぐシロワニ

見た目は狂暴?なシロワニ

この一見して悪そうな顔つきのサメ!

「このサメを見るために潜るんです」

というというと、ダイビングをしない方は信じられないかもしれませんが、このサメはシロワニというダイバー憧れのサメで、小笠原に来るダイバーのリクエストの上位にランクインします。

海外でもダイビングで見ることができる場所は、南アフリカやミナミオーストラリアなどで、日本でコンスタントに見られるのは小笠原だけだと思います。

このシロワニ、小笠原では何箇所か見られるダイビングポイントがあり、夏でも見られるポイントもありますが、いるかいないかは運しだいです。
安定して見られるときもあれば、全然見られない年もあるので、リピーターのダイバーでも来るたびに見る人もいれば、いつ来てもはずしてしまう不運なダイバーもいるのです。

それが、冬になるとかなりの確率で見られるポイントがいくつかあるのです。

その中の一つが、港を出港してすぐ目の前の「赤灯台」というポイントです。
停泊しているおがさわら丸も目の前に見えるこの場所は、スギノキミドリイシという名のエダサンゴの見事な大群集があり、シュノーケリングでも楽しむことができます。
このサンゴの大群集もこ一見の価値あり!なのですが、ここの水深約35mに大きな沈船があり、冬になると、この沈船の周りに集まってくるのです。

シロワニは岩陰などの暗がりが好きなので、この沈船の影にじっとホバーリングしていたり、ゆっくり泳いでいたりしています。
なぜ冬になるとこの場所に集まってくるのかは分かりませんが、身ごもっているのか、おなかの大きなメスシロワニも見られることがあり、迫力満点です。

このシロワニ、歯のむき出しの見た目とはうらはらに、性格はいたって大人しく(夜行性なので昼は寝ている状態に近いようです。)こちらが追いかけたりせず、驚かさないように見ていれば、攻撃的なこともなくゆっくりと見ることができます。

シロワニを見るダイバーたち

このポイントは湾内なので、ちょっと濁っていることが多いのですが、それもまたオツなもので、濁りの中から「ぬっと」出てくるシロワニは迫力満点です。

巨大な沈船をバックに泳ぐシロワニは、映画のセットの前を泳いでいるようです。とても絵になるシーンなので写真を撮る方は、ぜひ、沈船バックのシロワニを狙ってみてください。

ただし、この沈船は水深30mよりも深くなるので、潜水時間や最大水深など、しっかりとガイドの指示を守って潜ってくださいね。

湾内なので流れもほとんどなく、外海が荒れて湾から出られないときも潜れるので、海が荒れることも多い冬場に大活躍のポイントです。

都内でもシロワニが観られる!

いかがですか?

ダイバーで無い方もシロワニを観たくなってしまったのでは?

実は1,000km離れた小笠原の海からやってきたシロワニを東京スカイツリーで有名な「すみだ水族館」で観ることができるんです。

悠然と泳ぐシロワニを身近な水槽で観て、本物は小笠原の海で観てください!

南俊夫

写真家・ガイド

南 俊夫

22歳の時に初めて小笠原を訪れる。大学卒業後、設計会社に勤めるが27歳で父島に移住。以来、20年のダイビングガイドをしながら小笠原の自然を撮影し続ける。2011年からはアホウドリの保全活動にも従事しする。
作品は国内外の広告、出版物で使われ、2015年にはアメリカのネイチャーズベストマガジンの表紙を飾った。
著書
「イルカ海に暮らす哺乳類」あかね書房 
「僕はアホウドリの親になる」偕成社
受賞歴
2000年ナショナルジオグラフィックフォトコンテスト入賞
2008年米、ネイチャーズベストマガジンフォトコンテストOcean部門入賞
2011年米、ネイチャーズベストマガジン・Ocean Vewsフォトコンテスト2nd Place
2015年米、ネイチャーズベストマガジン・Ocean Vewsフォトコンテスト11nd Place

写真展
2012年6月「コニカミノルタ環境企画展OGASAWARA未来へつなぐ自然展」 新宿コニカミノルタギャラリー
2013年11月 「海のシェルパ展 AQUANOTE」四人展 新宿ヨドバシカメラギャラリーINSTANCE
2015年10月「小笠原の今を知る 南俊夫写真展」葛西臨海水族園
作品は下記ウェブサイトで見ることができる。

http://toshiominami.com/

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