※この記事は2016年12月12日に書かれたものです。
数日前のことになりますが、
男鹿市の水産振興センターより
網にウミガメが迷い込んだとの連絡をいただきました。
んで、行ってきましたら
種類はアオウミガメ。
大きさは約40センチほど。
アオウミガメは比較的暖かい海に生息する種類のウミガメです。
もちろん男鹿の海でも見られることがたまにあるようですが(現にGAOの大水槽にもいるように)
この時期、冬の水温が低い時期に見られることはまずありません。
あるとしたら、やはり何かが原因で迷ってしまったか、
そのうちに体温が低下して弱ってしまって漂着したか・・・。。
これまでも秋から冬にかけて保護したことがありますね。
このアオウミガメも迷っているうちに網の中に入り込んでしまったのか・・・。
いずれにせよ寒い時期ですので、戻せる水温になるまでGAOで預かることになりました。
さてさてこのアオウミガメですが
後ろのヒレに標識がついているんです。
標識には電話番号がついていたのですが・・・
なんとこのアオウミガメ、
小笠原諸島で放流された個体だということがわかりました!
ウミガメが砂浜に上がって穴を掘り、卵を産んでいる様子を
テレビや写真で見たことがある!という人も多いはず。
ですが近年環境の変化や産卵場所の減少、さらに海洋の変化により
野生下の生息数の減少が懸念されている種です。
というわけで、小笠原では放流も行っているとのことで
その一環で2015年に小笠原を旅立った個体ということまでわかりました。
(小笠原海洋センターの方も当館で保護された状況を掲載してくれました)
水族館にいけば見ることができるからといって、本来生きる環境にいる数が
減少の一途をたどっている種は今世の中にどのくらいいるんだろう。
それにしても、
よくここまで来たねえ
こんな小さな体で・・・(体の大きさ計測中)
ふらっと迷ってきちゃったのか
ちょっと行ってみちゃおうかな~的な感じだったのか・・・。。
このアオウミガメがたどった経緯を勝手に想像したりしますが
想像なんて及ばない世界の長旅なんでしょうね。
いずれにせよ今の秋田の海は冷たいです。
というわけでしばらくGAOにいてもらって、水温が高くなってから
放流することにしました。
今は裏の予備水槽にいますが、エサもたべて元気そうです。
数日後には展示水槽に行けそうです♪
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