小笠原水産センターは、東京都の施設です。
小笠原海洋資源の研究施設であり、その設備を拡大・効率化して観光資源としても担えるようにと解放されていて、なんと入園無料なのです!
小さいけれど充実している小笠原水産センターの楽しい体験プログラムと水族館の様子を、ダイビングインストラクターとして小笠原の海をガイドしてきた私からの目線を交えてご紹介していきますね!
小笠原水産センターは日本でいちばん遠い水族館!
日本に水族館の数あれど、船に24時間揺られないと訪れることのできない水族館はほかにありませんね!
そう、小笠原への交通機関は唯一の定期船・おがさわら丸。東京・竹芝桟橋を出港し、24時間の船旅を経ないと到着できないのです。しかもおがさわら丸の運航は、ゴールデンウィークや夏休みシーズンを除いて月に5回ほどしかありません。
たどり着くまでのハードルが高いぶん、到着したときの気持ちも上がりますよ!
小笠原水産センターで、アカバの歯磨き体験
小笠原水産センターでの人気スポットは『アカバの歯磨き』
アカバとは、アカハタという魚の島名です。簡単に釣ることができて味もおいしいので島民にとってはなじみのある魚で、『アカバのみそ汁』は、郷土料理にもなっています。
そんな人気モノと触れ合える『アカバの歯磨きコーナー』は、とても人気があります。
付属の歯ブラシで水槽のヘリをたたいたり、歯ブラシを水槽の中に入れてアカバの目の前でくるくる動かしたりすると、口を大きく開いて寄ってきます。
かわいい~!
口の中に歯ブラシを入れられないこともありますが、唇の横などをマッサージしてあげると気持ちよさそうな表情♡
子どもたちに人気の体験コーナーですが、オトナも十分楽しめます!
ダイビング中、アカバに出会う度にお近づきをこころみる私は、ここで30分以上楽しめます(笑)
サメやエイを間近に見られる水槽
サメとエイの水槽では、『ホワイトチップ』と呼ばれるネムリブカというサメやヤッコエイなどが泳ぎまわる姿を間近で観察することができます。
ビーチでシュノーケルしているときに出会うと少々緊張しますが、水槽の中を泳ぐ姿はゆっくり観察できます。
流線形の代表みたいなサメの泳ぐ姿は、実に優雅♡
大きなイカは3キロ超え!アオリイカの水槽
冬場のイカ釣りシーズンになると、釣り師たちがその大きさを競い合う『アオリイカ』。大きなモノは、なんと3キロを超えるのです!
そのアオリイカが泳いでいる姿を見ることができる水槽がこちらです。大きなエンペラをひらひらさせ、体色をコロコロ変えながら泳ぐ姿をながめるのは新鮮な体験です。
ちなみにこのアオリイカは、体の模様が雌雄で違います。波線のようなラインが入っているのがオス・水玉模様がメスです。
ゆっくり眺めながら、その違いを比べてみてください♪**
今回、水族館の中にはアオリイカの卵も展示されていました。
細長い、乳白色の房のようなものが卵です。おもしろいカタチをしていますね!
小笠原水産センターの小さな水族館
それでは、水族館の中をのぞいてみましょう。
島民のアカバ愛(笑)を感じるレイアウト
館内入口に貼られた写真は、歯磨き体験で触れ合ったアカバです。
中に入ると、アカバのマンションと書かれたアカバの水槽。
小笠原の人たちって、ほんとうにアカバを愛しているのですね(笑)
このとぼけた表情は、私も大好きです♡
アジの水槽で、その違いを観察してみましょう
スピード感のある泳ぎがカッコよく、水中では輝くようなシルバー・カラーのアジ類。ダイバーにとっては、水中で出会えるとテンションの上がるアジの水槽がこちらです。
水槽の中ではみんな一様に白っぽいので見分けるのが少々困難ですが、上手に書かれたイラストと照らし合わせながら、じっくり観察してみてくださいね!
毒魚を間近で観察・オコゼとカサゴの水槽
被写体として、ダイバーには人気のハナミノカサゴ。
ひらひらとした背ビレや胸ビレが美しいのですが、各ヒレの先端には猛毒を持っています。ダイビングではカメラを構えて近づきながら緊張を伴いますが、ガラス越しなら思い切り近くで見ることができます。
目も縞模様の一部になっていますね♡
岩のようにしか見えないのは、オニダルマオコゼです。よーく見てみると目が見えてきますよ!
年末にはお歳暮商品に!イセエビの水槽
イセエビのお料理といえば、結婚披露宴のお食事コースに出されるグラタンでしょうか…?
おしゃれなお皿に乗るような大きさではない小笠原のイセエビ。
年末になると、漁協でお歳暮用のイセエビが販売されますが、その生きている姿を観察することができます。
ダイビングでもそうそう出会えない、セミエビの姿も!
ダイバーのあこがれ・ユウゼンとアオウミガメの水槽
小笠原と八丈島くらいでしか見ることのできない、日本の固有種・ユウゼン。
『ユウゼンが見たくて小笠原に来ましたー!』というダイバーは多いのです!
友禅織のようなカラーリングからその名のついた、チョウチョウウオの仲間・ユウゼン。サンゴ礁域に暮らすカラフルなサカナたちのなかで、渋い和風カラーがパッと目につきます。
そして、ここでのアイドル・アオウミガメ。
優雅に泳ぎ回る姿には癒されますよ♡
まとめ
小さい規模ではあるけれど充実している、小笠原水産センター。
人気の魚・アカバとの触れ合い体験を楽しんだり、アオウミガメをのんびり眺めたりと、ゆっくり過ごすのも楽しめるし、時間のない方はさっと見て回るだけでも小笠原の海の様子を垣間見ることができます。
父島到着日の午後や、ツアーの隙間時間などを使って、ぜひ楽しんでみてくださいね♪**
小笠原水産センター
Mermaid Cafe オーナー
あらいたかみ
小笠原の海に魅せられて、1998年より小笠原に移住。
ダイビングインストラクターとしての仕事を引退した後、少女の頃の夢『手作りケーキとおいしいコーヒーの店』を移動販売車で始める。
Instagram:mermaid__cafe
Facebook:Mermaid Cafe(マーメイドカフェ)
Twitter:MermaidCafe2
Youtube:Mermaid Cafe
小笠原の生活を綴ったブログ『マーメイドのひとりごと』公開中
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