小笠原は、日本最大のアオウミガメ産卵地です。
ダイバーにとっては、ダイビングで出会える可能性が高いアオウミガメ。海に潜らなくてもゆっくり見ることのできる施設が『小笠原海洋センター』(通称カメセンター)です。
こちらは、展示エリアもカメが飼育されている水槽も、なんと無料で見学できちゃうのです!
今回はこのカメセンターの施設と、楽しくてためになるプログラムをご紹介します。
海を見ながらアオウミガメを観察できる『小笠原海洋センター』
世界的に個体数が減りつつあり、絶滅が危惧されているアオウミガメ。小笠原海洋センター(通称:カメセンター)は、アオウミガメの保護と増殖を目的として1982年に開設されました。
2006年4月からは、NPO法人エバーラスティング・ネイチャーが運営と施設管理を行っています。
施設は、父島の宿が集中している『西町』から歩いて20分ほどの奥村地区、漁港を通り過ぎた先にあります。村営バスのバス停『奥村』からだと歩いて10分ほど。レンタルバイクやレンタサイクルがあると便利ですね。
『小笠原海洋センター』で、アオウミガメと触れ合う
小笠原海洋センターの水槽は海に面していて、対岸には停泊中のおがさわら丸を望むことができます。
『ヘッドスターティング』によって飼育されている子ガメ
こちらの水槽で飼育されているカメは、父島の海岸で産み落とされた卵をスタッフが回収し、人工ふ化させて育てているカメです。
人間の管理下で飼育されたカメは野生のの子ガメよりも大きく育てることができるので、魚類や鳥類などの天敵から捕食される確率を低くすることができるのです。小笠原海洋センターで数ヶ月飼育された子ガメは、タグを付けて放流されます。
*島内イベント・ウミガメ放流*
父島では、毎年行われているイベントの中でウミガメ放流が行われています。
・元旦:海開き
・小笠原神社例大祭
・小笠原サマーフェスティバル
各イベントの日程は、小笠原観光協会へお問い合わせください。
*夜間子ガメ放流会*
7~9月の期間限定で、生まれたばかりの子ガメ放流会を行っています。
開催場所:コペペ海岸または宮之浜海岸
開催時間:19:30(受付開始19:15)
参加費:中学生以上ひとり1500円 小学生ひとり500円
小学生以下は無料
開催日:小笠原海洋センターホームページ・Facebookにて当日に記載
または小笠原ビジターセンターにて当日お知らせ詳しい情報はこちら⇒夜間子ガメ放流会
アオウミガメに、餌やり体験
1カップ100円のキャベツや白菜を購入して、水槽のカメに餌やりを体験することができます。
キャベツのカップを持って水槽に近付くと彼らは雰囲気を察するようで、こちらに向かって泳いできます。
・・・近い(笑)・・・
キャベツを手に持ったままだと手までかじられてしまうので、キャベツは水槽に浮かべます。
・・・パクッ!
・・・かわいい♡
一度餌をあげるとこちらに『もっとくれ~光線』を向け、前足をパタパタしながら寄ってきます。
もう、その表情が可愛すぎる~♡
目の前に広がるきれいな海から聞こえる波の音をBGMに、さわやかな潮風に吹かれながら、おとぼけ表情のカメさんたちとの触れ合い。自然と頬がゆるんで、心がぽかぽかしてきますよ♡
『小笠原海洋センター』の館内で、小笠原とカメの歴史を学ぶ
館内の展示エリアには、アオウミガメとかかわってきた小笠原の歴史や、いままでの調査でわかってきたことなどが掲示されています。
また、戦時中の遺品など、貴重なものも展示されています。
そしてこちらの水槽には、保護されたアルビノのカメの姿も。
先天的なメラニンの欠乏によって皮膚の色が白くなるアルビノ。
自然界って、不思議な現象がたくさんありますね。
ウミガメ教室に参加して、アオウミガメについてもっと学ぼう!
小笠原海洋センターでは、少しでもたくさんの方にアオウミガメについて知ってもらうために、スライドを使った解説でウミガメの生態や歴史・現状がわかる『ウミガメレクチャー』が行われています。
レクチャールームで解説を受けた後は、スタッフの更なる解説付きで水槽を案内してもらえたり、カメの甲羅磨きなどで直接触れ合うこともできますよ!
通常は2時間コースのこのウミガメレクチャー、6~9月のふ化シーズンには3時間コースも開催されます。3時間コースでは、本物の卵に触れることもできちゃうのです!
もともとカメが大好きなアナタや、水槽で出会ったカメに感激してもっと深く知りたくなっちゃったアナタは、きっともっと好きになっちゃいますよ♡
詳しい情報はこちら⇒ ウミガメ教室【2時間コース】 ウミガメ教室【3時間コース】
小笠原生まれのウミガメの里親になれる!
水槽のカメと触れ合い、ウミガメ教室で学び、ウミガメ放流会に参加してカメ大好きになっちゃった方のために(笑)小笠原生まれのアオウミガメの里親になれるプログラムが用意されています。
その名も『ウミガメのパピーウォーカー』
パピーウォーカーは、『盲導犬候補の子犬を約10ヵ月間、家族の一員として迎えていただく活動』のことです。
パピー(子犬)ならぬ子ガメの里親になると、海洋センターのスタッフから毎月、メッセージ付きの写真が送られてきます。半年ほど経って成長したカメには個体識別番号のタグを付けられ、スタッフの手によって放流されます。
その頃に来島できるようなら、アナタの手で放流することもできますよ!
里親となったアナタのカメが個体識別番号によりどこかで目撃されると、登録されている住所にそのお知らせが届きます。巣立ったアオウミガメは30~40年後、同じ浜に帰ってくると言われています。
小笠原で産まれたアナタのカメが、再び小笠原の海に帰ってきたよっていうお知らせが届くかもしれませんよ!
いつか小笠原へ行ってみたい、という夢に託すのもいいですし、その夢をお子さんへと託すのもいいですね♪**
詳しい情報はこちらから⇒ ウミガメのパピーウォーカー
まとめ
海に面した水槽でのんびり泳ぐカメを眺めているだけで癒される『小笠原海洋センター』。
ツアーの隙間時間にさっと立ち寄るだけでも、カメの表情にほんわかしますよ♡
アオウミガメの産卵数日本一の小笠原から自然環境や野生動物の保護に興味を持った方は、ウミガメ教室やパピーウォーカーに参加して、自然保護の活動にかかわっていくのもいいですね!
この小さな島に住んでいると、自然の流れや変化に敏感になります。
普段は都会で生活している方も、この海洋センターを訪れたことをきっかけに、海にやさしく(=地球上の自然環境にやさしく)接することを心がけてくれるようになったらうれしく思います♡
小笠原海洋センター
認定NPO法人 エバーラスティング・ネイチャー 小笠原事業所
〒100-2101
東京都小笠原村父島字屏風谷 小笠原海洋センター内
TEL:04998-2-2830
FAX:04998-2-3258
MAIL:info@bonin-ocean.net
開館時間 / 9:00~12:00/13:30~16:00
※おが丸出港日は9:00~13:00の開館となります。
※おがさわら丸、または観光船入港中が開館日となります。着発便の場合は連日開館しています。(船が入ってない日は閉館となります)
Mermaid Cafe オーナー
あらいたかみ
小笠原の海に魅せられて、1998年より小笠原に移住。
ダイビングインストラクターとしての仕事を引退した後、少女の頃の夢『手作りケーキとおいしいコーヒーの店』を移動販売車で始める。
Instagram:mermaid__cafe
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Twitter:MermaidCafe2
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小笠原の生活を綴ったブログ『マーメイドのひとりごと』公開中
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