ライブドリアード2020 in Ogasawara延期のお知らせ
当委員会が主体となり開催を企画しておりました『ライブドリアード2020 in Ogasawara』につきまして、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を鑑み、イベント会場となる大神山公園を管理する東京都の方針、ご参加いただく参加者および関係者の皆さまの健康を第一に無期限の延期をすることに致しました。
小笠原マガジン編集部の皆さま、並びに読者の皆さまには大変申し訳なく存じますが、私達がイベントを通してお伝えしたかった「島内資源の利活用」についての取組は引き続き継続し、次回イベントが開催された暁には今回の企画を更に上回る内容にしていく所存です。
どうぞ、引き続きのご愛顧をお願い致します。
小笠原生態系保全に基づく開発委員会
委員長 竹澤博隆
地域振興を目的とした島の新しい取組発表の場として、過去4回に渡ってお伝えしてきた『OEDC(小笠原生態系保全に基づく開発委員会)』で開催するイベント「ライブドリアード2020 in Ogasawara」。
残念ながら無期限の延期を決められたとご連絡をいただきました。
イベントは延期されるとのことですが、取組自体は継続し拡大していきたいというOEDCの意向を受け、小笠原マガジン編集部では引き続き、各取組を取材していきたいと思います。
ということで5回目のインタビューは
「ライブドリアード2020 in Ogasawara」で予定していた木材利用体験の第2弾。
本日は「木のボールペンづくり」をご担当される予定だった竹澤博隆委員長(竹ネイチャーアカデミー 代表取締役)と「木のアクセサリーづくり」の水野麻衣さんから伺ったお話をお届けします。
※延期決定がなされる前に取材をしているため、開催前提の表現になっておりますがご了承ください。
「木のボールペンづくり」をご担当 竹澤博隆委員長インタビュー
小笠原マガジン編集部
竹澤委員長の体験施設ではボールペンづくりをされるそうですね。
最初から最後までの全工程を体験をすることができるのですか?
竹澤
本来は板から角材を切り出し、ドリルで中心に穴を開けてから真鍮の芯を固定して粗削りを始めるのですが、イベントでは安全面を考えてざっくりした丸棒の状態からお好きな形に削ってもらおうと考えています。
好きなように削った後はやすりで表面を整えて塗装後、ボールペンの器具を装着して完成となります。
小笠原マガジン編集部
ボールペン体験の料金や時間帯、1度に体験できる人数など教えてください。
竹澤
一時間程度の時間で小学校中学年くらいの方でも作れるようになります。
料金は3000円になります。
ボールペンの芯も交換できるものなので、『ずっと使う事の出来る島の木のボールペン』をぜひ手に入れてください。
今回のイベントでは三台の木工旋盤を使いますので、一度に3人までの参加となります。
小笠原マガジン編集部
竹澤さんの経営される『ギフトショップハートロック』では、以前から積極的に地域資源を使った商品を扱われてると聞いています。
他にも商品があればご紹介いただけますか?
また、OEDCができるまでに、ご苦労された点や今後の展開、野望などもあれば教えてください(笑)
竹澤
お店を始めた時に板を買うお金がなくて、資材を積んできたパレットをばらして棚を作ったりしたのが”木に興味を持つきっかけ”となりました。
その後、大きな転換期は夜明山にある旧島民の休耕地を使わせてもらえるようになり、外来種だらけの藪を伐開して畑にしたりしてチェーンソーの魅力にはまり、チェーンソーアートでオブジェを造ったり、板を切り出したりしました。
切り出した板材はゆっくり時間をかけて乾燥させ、色々な作品へと姿を変えていきます。大きな作品を作った時には端材が出ますが、その端材でも十分にボールペンなどの材料にはなりますのでうまく扱えば、本当に無駄の出ない世界となります。
さらに製材時のおがくずなども燻製づくりの燻煙材になる可能性もありますし、タンニンの豊富な南洋材は島ラムを寝かせるオーク樽の代わりになるかも知れません。
一番最初に捨てられてしまう樹皮の部分も染物の原料になります。
弊社一社ではやれる知恵も能力も限られていますが、こう言った活動に興味のある人間がOEDCに集まる事でそれぞれの能力を発揮して、どんどん無駄を減らしていく事が出来ると思っています。
今後はガイドやアカギ商品での売上から、木工加工を一般の方にも楽しんでいただけるファブスペースを作って、外来種材や島の木の倒木などが様々な作品になるように応援していきたいと計画しています。
最近では台風の倒木などをコレクションして”色んな樹種のボールペン”を作ってみていますが、散々知っていたはずの外見上の樹木が木材にするとまったく違う趣になるのが今、一番ハマっている世界ですね。
小笠原マガジン編集部
最後に『ライブドリアード in Ogasawara』への想いをどうぞ!
竹澤
皆さんにとって当たり前の物が、劇的に姿を変えていく瞬間を”一緒に共有”してもらえればと思います。私が感動したのと同じように感じてもらえれば、外来種と呼ばれる木々にも、もう少し特別な感情が芽生えると信じています。
「木のアクセサリーづくり」をご担当 水野麻衣さんインタビュー
小笠原マガジン編集部
水野さんは木のアクセサリーづくりをご担当されるようですね。
今回のイベントではどんな体験ができるのですか?
水野
今まで自分でアクセサリーを作って販売してきたのですが、お客様に体験してもらう催しは、今回、初めて行いますので上手にできるか不安です(笑)
今、アクセサリー用のパーツを一生懸命に作っているところなのですが、材料はアカギやリュウキュウマツ、モクマオウなど台風被害にあった倒木を使っています。
私のブースでは、このパーツを組み合わせて自分好みのイヤリングやピアスなどを作ることができるようにしています。
色んなパーツを準備しているので、貴重な世界遺産の木でオリジナルのアクセサリーを作って欲しいですね。
小笠原マガジン編集部
料金や時間帯、1度に体験できる人数など教えてください。
水野
正式にはまだ決まっていないのですが、時間は一人1時間を目安としています。
定員は1回に6名で、ゆっくりゆったりと”自分だけのアクセサリーづくり”をして欲しいです。
体験料金はイヤリングが2000円、ピアスの方は1900円です。
小笠原マガジン編集部
水野さんはこれまでもアクセサリー制作をされていたそうですが、今回、ライブドリアードに出店を決意された理由などお聞かせいただけますか?
また今後の展望や地域内で実現したい夢が他にもあるとか?
よければ教えていただけますか?
水野
元々は趣味でアクセサリーづくりを始めたんです。
制作していく中で、「島の花」や「木の実」などを取り入れてくことに興味が出てきました。気が付いたら、島ならではのオリジナルアクセサリーだけでなく、ディフューザーなども作り始めてました。
そんな趣味が高じて、昨年、個人事業で【HARUKAI】という工房をスタートさせました。といっても、まだ間借りですが…。将来的には自分の工房を作って、HARUKAIで制作体験もできるようにしたいと思っています。
体験を通して、一人でも多くのお客様に小笠原の自然の恵の素晴らしさとか大切さを伝えていきたいですね。
もう一つの目標。振っていただいてありがとうございます(笑)。
実はもう一つ目標があるんです。
ハンディキャップを持つ子供たちが小笠原の自然と共存していく中で、沢山のことを学び、感じ、のびのびと生きていけるようにしていきたい。
地域の教育機関や雇用体制など、地域社会のバックアップを含め、様々な人たちが共に暮らせる。そんな島社会を創っていけたらいいなと思っています。
今、SDG`sという言葉をよく聞きますが正にこれ。小笠原で実現させたいです。
小笠原マガジン編集部
最後に『ライブドリアード in Ogasawara』への想いをどうぞ!
水野
島の木材の魅力をぜひ間近で感じてくださいね~!!
OEDC
小笠原生態系保全に基づく開発委員会
地域資源を利活用することで、産業を多様化させることを目的に設立しました。
メンバーは島内の各産業分野を担う経営者など。 また、生態系保全のための各分野を専門とする有識者がアドバイザーと参加しています。
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