小笠原の貴重な自然環境とエコツーリズム
世界自然遺産・小笠原には、かけがえのない貴重な自然環境が残されており、それらを生かした「エコツーリズム」が盛んです。エコツーリズムとは、観光を通して地域の自然環境や歴史文化の魅力や価値が伝えられることで、それら資源の保全への寄与を目指す仕組みです。最近では、旅行者の皆さまにも旅先での行動に責任を持っていただくべく、「レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)」という言葉も広まっています。小笠原村では、2023年3月に「訪れる人も村民もそして自然も笑顔になれる観光地づくり」を目指した「Ogasawara SMILE Tourism(スマイルツーリズム)」を新たに観光振興ビジョンに掲げ、これまで推進してきたエコツーリズムの一層の磨き上げに取り組んでいます。
他地域のモデルになったホエールウォッチングの自主ルール
小笠原は1988年に日本で初めてホエールウォッチングが行われた場所でもあり、これは国内におけるエコツーリズムの先駆けと言われています。船の接近によるクジラへの影響に配慮し、彼らの自然な行動を妨げないように、事業開始当初からルールを設けた上でウォッチングが行われてきたからです。小笠原が有する素晴らしい自然環境を守りながら皆さまに楽しんでいただくため、行政機関や地域団体によって、こうした自然環境を利用する上での様々な法令や自主ルールが設けられています。
小笠原ホエールウォッチング協会(以下、OWA)では、先に挙げたホエールウォッチングに関する自主ルールの運用を行っています。この自主ルールでは、例えば、ザトウクジラをはじめとしたヒゲクジラ類への接近距離は100m(マッコウクジラは50m)であることなどが定められています。ハワイなどの先進地の事例から学んで作られたこの自主ルールは、国内他地域におけるホエールウォッチング自主ルールのモデルにもなっています。また、同じく鯨類に関するのものだと、小笠原村観光協会が定めたドルフィンウォッチング・スイムの自主ルールもあります。海のアクティビティに参加される方は、こうした自主ルールをご確認いただければと思います。
ルールを守ること以外にも環境保全に協力できることがある!?
OWAの事務所があるBしっぷ内には、ミナミハンドウイルカの保全のために実施している個体識別調査のことや、イルカたちの生態に関して知ることのできる展示コーナーもあります。解説パネルに加えて、個体識別データベースを収録したタブレット端末も常設しており、皆さまが観察したミナミハンドウイルカがどの個体だったのかを調べることができます。ご自身が出会った個体について知ることで、イルカへの愛着が深まること間違いなしです!さらに、皆さまが撮影されたイルカの写真や動画の提供を通じて、個体識別調査に参加していただける取り組みも行っております。利用ルールを守ること以外にも、地域の自然環境の保全活動に貢献することができます。ツアーに参加された皆さま、ぜひ調査研究にご協力をいただけますと幸いです。
その他のルールについて
上記では、クジラやイルカを観察する際のルールがあることを紹介しましたが、その他のルールも含めて小笠原エコツーリズム協議会のホームページにまとめて紹介されています(https://ogasawara-eco.com/rule/)。また、OWAと小笠原村では、こうしたルールや自然環境保全の取り組みを皆さまに知っていただくための動画を作成しました。ご来島前に、ぜひご覧ください。
小笠原の貴重な自然環境を後世に残していくため、旅行者の皆さんにおかれましても、現地の自然環境の利用ルールを知った上で、その貴重な自然との出会いを体験していただけますよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
寄稿:一般社団法人 小笠原ホエールウォッチング協会
〈ドルフィン・ホエールウォッチング編〉
〈ウミガメ編〉
〈南島編〉
〈母島編〉
〈小笠原ルールブック〉
一般社団法人 小笠原ホエールウォッチング協会
住所:東京都小笠原村父島字東町 商工観光会館(B-しっぷ)内
TEL:04998-2-3215
FAX:04998-2-3500
E-mail:info@owa1989.com
HP: https://www.owa1989.com/






