教育旅行先としての小笠原
2011年6月、小笠原諸島は人類共通のかけがえのない財産として、
将来の世代に引き続いでいくため、世界自然遺産に登録されました。
小笠原諸島は東京から南に約1,000kmの太平洋上に位置し、
大小30あまりの島々からなる海洋島です。
大陸と一度も陸続きになったことがないため、海を越えて辿り着いた生きものは、
競争相手が少ない中で島の様々な場所に分布を拡大しました。
それぞれの場所で生活しやすい形へと進化した結果、現在は多くの固有種が見られ、
植物(維管束植物)で36%、昆虫類では28%、陸産貝類では94%にもなります。
小笠原諸島の集落地などを除いた陸域と、
一部海域は世界自然遺産の区域となっております。
その他63%は自然公園法による小笠原国立公園に、
53%は林野庁による森林生態系保護地域に指定されています。
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- 楽して行けたら、楽園じゃない。
- 小笠原諸島は東京都ですが、竹芝からの定期船で24時間かけて行く南の島です。
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- 家族で、待ってます。
- 小笠原諸島には、家族の名前の島が多数あります。
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- 「地球上にここだけ」 という言葉に人は弱い。
- 小笠原諸島のカタツムリは約94%が固有種であり他にもこの島にしかいない生物がたくさんいます。
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- ニンゲンという哺乳類に 会いすぎていました。
- 小笠原諸島には、家族の名前の島が多数あります。
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- 一週間帰れないってことは、 一週間遊べるってことです。
- 竹芝との定期船は、ほぼ週一便です。最短でも5泊6日になります。
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- 父の愛は、大きい。
- 父島には「ハートロック」と呼ばれる200mを超える巨大な赤い岩があります。
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- 夜がすごいんです。
- 小笠原諸島の星空は 2年連続で全国1位に選ばれました。
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- さよならは言わない。 いつでも帰っておいで。
- 小笠原諸島では「いってらっしゃい」と出港を見送る感動の別れがあります。
東京港竹芝桟橋と父島二見港を6~7日に1便で就航する「おがさわら丸」(11,000t)は本土と小笠原諸島をむすぶ唯一の定期船です。
東京港竹芝桟橋を午前11時に出港するため、ほぼ全国から同日乗り継ぎが可能です。

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地理
東京から南に約1,000kmの太平洋に浮かぶ大小32の島々の集まりが、小笠原諸島です。聟島列島、父島列島、母島列島、火山列島(硫黄列島)の他、西之島や日本最東端の南鳥島、日本最南端の沖ノ鳥島も含まれます。
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自然
亜熱帯の気候区分に属しており、気候は1年を通じて温暖です。これまで一度も大陸とつながったことのない海洋島で、独自の進化・適応を遂げた固有の動植物が多く自生しています。しかし、最近では人が持ち込んだ動植物が、本来の生態系を脅かすことも起こっています。
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暮らし
現在、人が暮らしているのは父島と母島のみで(自衛隊や気象庁などをのぞく)、人口は両島合わせて2,600人ほどです。本土と小笠原を結ぶ定期航路は6~7日に1便のおがさわら丸のみで、ほとんどの物資がおがさわら丸で行き来します。おがさわら丸入港日の夕方は、野菜や牛乳などの生鮮食料や新着の雑誌、新聞で商店がにぎわいます。
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歴史
小笠原諸島は1593年に信州深志(松本)の城主小笠原長時の曾孫、小笠原民部小輔貞頼が発見したと伝えられています。その後探検や調査のために人々が訪れましたが、定住が始まったのは1930年。最初の定住者は日本人ではなく欧米人5人と太平洋諸島民を含む20数人でした。1876年には小笠原が国際的に日本の領土として認められ、日本人の移住と開拓が進みましたが、太平洋戦争後はアメリカ軍の統治下に置かれました。1968年にようやく小笠原は日本に返還され、戦後の復興を経て、今日に至っています。