父島南西沖に浮かぶ南島は、サンゴ礁の隆起と沈降によってできた珍しい沈水カルスト地形で、なかでも扇池は別世界に迷い込んだような美しさです。
テレビや雑誌などでの紹介も多く、小笠原を象徴する景観のひとつにもなっています。このため、多くの方々が南島への観光をご希望くださっております。
しかしながら、南島には各種ルールが設定されているほか、上陸時には足元の悪い箇所があるなど、現地に行ってから上陸できないことが判明するケースが少なくありません。
そこで、このページでは、これらルールや注意点などをご紹介します。南島への観光をご検討中の方は、ご来島前にぜひご一読ください。
なお、小笠原には南島以外にも多くの魅力がございます。ドルフィンスイム&ウォッチング、ホエールウォッチング、ハイキング、戦跡ツアーなどなど、海・山の魅力を存分にご満喫ください。
※2023年6月1日より、南島の適正な利用のルール変更が発表されました。
詳しくはこちら:小笠原村からのお知らせ「南島の適正な利用のルールの変更について」
入島禁止期間 ➡ 利用ルール変更(2023年6月1日より)
南島には入島禁止期間が設定されており、毎年11月上旬から2月上旬(年末年始をのぞく)の間、船で渡って上陸することができません。
これは、植生回復のための措置です。かつて南島には樹木が繁っていましたが、ヤギの放牧や近年の観光客の立ち入りに伴う踏圧により、地面が露出してしまいました。
2003年以降、植生回復のため、上述のような入島禁止期間が設けられています。
※2023年6月1日より、入島禁止期間が無くなりました。
1日の上陸人数➡ 利用ルール変更(2023年6月1日より)
南島の上陸人数は1日100人までと決められています。※2023年6月1日より、上陸人数の制限は無くなりました。
海況によって上陸できない場合があります
南島へ行く船は定員10~40名ほどのシュノーケリング船で、途中、イルカやクジラのウォッチングをしながら南島へとアプローチします。よく他の観光地の湖で見かけるような大きな遊覧船ではありませんので、揺れることがあります。
また、南島に上陸するために入る湾(鮫池と呼ばれています)は、その入口が狭く、岩礁もあるため、海況や風向きが悪いときは湾に入ることができず、南島への上陸観光ができないことがあります。
南島・サメ池の湾口部分。狭く岩礁もあるため、海況や風向きによっては入ることができず、上陸観光ができないことがあります。
上陸時に崖を登ります
南島には桟橋がありませんので、上陸の際は、船の舳先から岩の上へ降り立つことになります。
その後、3mほどの高さの崖を登ります。手すりはついていますが、お足元に不安がある方の上陸は難しい場合もあります。
その他のルール
南島へ行くには東京都認定ガイドの同行が必須です。
また、南島での滞在は2時間以内と決められています。(2023年6月1日より、利用時間の設定は無くなりました)
さらに、1ガイドがご案内できるのは15名さままでと制限されています。
持ち帰るのは想い出だけに
南島にはヒロベソカタマイマイの半化石がたくさんありますが、持ち帰ることはできません。
南島には何も持ち込まず、何も持ち帰らないようお願いいたします。