海のアクティビティ

絶滅危惧種”シロワニ”が身近すぎる!

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小笠原に行ったら絶対に見たいシロワニ

シロワニってご存知ですか?
ワニではありません。サメの一種です。「ワニ」とはサメの別称です。

体は別に真っ白ではないのですが、小笠原にはシロワニというサメが生息しています。

実はこのサメ、国際自然保護連合(IUCN)に絶滅危惧種として登録されています。

小笠原は、この非常に貴重なシロワニが普通に見られる稀有な場所なのです!

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日本で普通に見られるのは小笠原だけ!

シロワニ世界中の暖かい海に生息しているそうですが、日本では小笠原諸島でしか観察されていないとのこと。

小笠原には、地球上でここにしか存在しない固有の動植物が多く生息しています。

シロワニは固有種ではありませんが、日本では小笠原でしか見られないということを考えると、これも小笠原ならではといえるでしょう。

小笠原はまさに生物の宝庫ですね。

そんなシロワニですが、小笠原ではとても身近です。「え、これは絶滅危惧種なの!?」と、知らない人はびっくりしてしまうくらいに、当たり前に出会える存在です。

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ダイバーはぜひダイビングでシロワニを

さて、シロワニに出会うにはどうすればいいか。

海の生物ですから、やっぱりダイビングです。小笠原周辺にいくつかシロワニをよく見られるスポットがあります。

ダイビングをする際に「シロワニを見たい」とダイビング屋さんに伝えれば、きっと相談にのってくれるはずです。

父島周辺のスポット「鹿浜」

私がダイビングでシロワニに出会えたのは「鹿浜」というスポットです。

潜降していくと、そこには数匹のシロワニが。

私の横スレスレを通っていく時には、さすがに緊張感がありました。

ギョロリと睨む目と、ギザギザの歯迫力満点です。

こんな貴重な体験ができるのは、日本では小笠原だけでしょう。

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母島周辺のスポット「舵掛」

私は母島でもダイビングをし、その際にもシロワニを見られるスポットに連れていってもらいました。

こちらは「舵掛」というスポットです。潜降直後にシロワニが3匹現れて、カメラの準備ができていなかったのを思い出します(笑)

あまりにも簡単に出会えてしまうので、シロワニが絶滅危惧種であることを忘れてしまうほどです。

その辺にいる魚と同じように、簡単に出会えてしまいました 。

スケールの大きいダイビングをしたい他のエリアではできない体験をしたいダイバーにも、小笠原はとてもおすすめです。

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※シロワニは野生生物のため、出会えないこともあります。

シロワニが見られるスポットは他にもいくつかあり、シーズンや年によっても変化があるため、行かれる際にはダイビング屋さんに相談してください。

また、シロワニがいるスポットは水深30メートル程度の深い場所であることも多いので、その深度まで潜れるダイビングライセンスを事前に取得しておくことはもちろ、減圧症にならないように注意が必要です。

今回ご紹介したスポットは、小笠原村観光局発行の「小笠原で会える海の生物ガイド」パンフレット冊子でも確認することができます。

小笠原諸島で出会える海洋生物の紹介や見所シーズンカレンダー、両島のダイビングポイントも紹介していますので、海のレジャーを楽しむ方にはおすすめのパンフレットでした。

「小笠原で会える海の生物ガイド」パンフレット冊子は資料請求をすることも出来ますし、サイトページ内でも確認ができるので、是非チェックしてみましょう!

小笠原村観光局 資料請求ページに飛ぶ

お散歩で会えちゃうのがすごい!

シロワニは、ダイビングでしか見られないの?

そんなことはありません!

それが小笠原のさらにすごいところ。

実は小笠原ではお散歩中にシロワニに出会えちゃうのです。

父島の「とびうお桟橋」という場所は、夜にシロワニが集まる場所として人気の観光スポットです。

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この数、目を疑います。

夜になるとシロワニがどこからともなく集まってきて、とてもにぎやかなことになります。

ここが漁港内だなんて信じられない・・・。

シロワニの他にも、巨大なアカエイやマダラエイホワイトチップシャークなどもいて、まるで水族館のようです。

水族館よりも豪華なことになっています。

とびうお桟橋は、おがさわら丸が停泊する二見港や多くの宿泊施設が集中する大村地区から、歩いて15分程度のところにあります。

ちょうどいい距離感なので、夕食後のお散歩で行くのがおすすめです。

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見かけによらず、おとなしいシロワニ

見た目はとても怖いシロワニ

ダイビングでは触れるほど近くを通過することもザラです。

「襲われないの!?」と心配ですよね。

シロワニは、基本的には人を襲う可能性は限りなく低いそうです。その温厚な性格から「巨大な子犬」と呼んだ学者もいるとか。

しかし、野生動物ですから何が起こるかわかりません。また、絶滅危惧種ですし守るべき存在です。

触ろうとしたり、刺激するのは絶対にやめましょう。とびうお桟橋でも、手を海に突っ込むことは避けるようにしましょう。

当然ですが、ここで泳ぐのも禁止・餌付けも禁止されています。

また、とびうお桟橋周辺エリアは「サンゴ群集の保全・観察エリア」になっています。

貴重なサンゴ類や野生動物の保全をしていくために、観察のマナーはしっかり守ってシロワニ探しをしてみてくださいね。

魅力的な生物が日常的に見られる小笠原はすごい!

小笠原では気軽に行けるお散歩コースにシロワニと出会えるスポットがあるというのがすごいこと。

これは世界的に見ても本当に珍しい環境なんです。

記事を読んでいただき、シロワニが小笠原ではいかに身近な存在かということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ただ、シロワニは野生生物です。たまたま出会えない日もありますので、そんな時は別の機会にトライしてみてくださいね。

みなさんも小笠原へご来島の際は、ぜひチェックしてみてくださいね!

アイコン画像(ありこ)

島旅ライター

ありこ

離島にハマり、時間を見つけては南の島に足を運ぶ都内在住の会社員。沖縄諸島を中心に50以上の離島を訪れ、最近では無人島へもよく行っている。マリン系雑誌の編集ライターの経験があり、離島に行くと細かいところまでチェックするのがクセ。
写真を撮りまくる傾向がある上に地図に弱いため、島内巡りには時間を要する。他の人があまり行かないマニアックな離島やエリアに行くのが好き。離島では島民や旅人と話している時間が何よりも楽しい。
Instagramはユーザーネーム ariko_marine で検索。離島に特化したブログも運営中。こちらのURLからどうぞ。

https://arikoblog.com/