生まれたままの地球を歩く、泳ぐ、登る、そして見つめる
毎日毎日、時間に追われ、気づくと溜息をついている自分に嫌気がさしていませんか? 朝も、昼も、夜も関係なく、ワークタイムとなった現代。便利になったのはたしかですが、そのぶん“人間らしさ”も薄れています。
思いやりで繋がる人と人。心を満たしてくれる豊かな自然。太陽とともに起き、月に見守られながら眠る生活。そのすべてが竹芝桟橋から1000km南下した場所に今でも息づいています。
透き通る海に浮かぶ、その場所の名は小笠原諸島。2011年6月、世界自然遺産に登録された亜熱帯の楽園です。
片道24時間、1週間に1便の定期船が紡ぐ6日間~の旅が、疲れたアナタの心身を、幸せな気持ちで満たしてくれます。コンクリートジャングルとは違う、誰もみたことのない東京が待っています。
DAY1 旅の始まり
旅のお供が詰まったバッグを握るアナタを出迎えるのは、高層ビルを映し出す都会の海に浮かぶ、純白の貨客船・おがさわら丸。出航する朝11時には高らかに汽笛を鳴らし、旅の始まりをセレブレートしてくれます。
遠ざかる都会のビル群を眺めつつ、小笠原諸島へ思いを馳せる乗船客。知らぬ顔同士でも“おが丸”に乗り合った瞬間から家族のようなもの。レストランやデッキ、キッズルームなどで、笑顔の輪が自然と出来上がります。即席の宴がスタートすることも。ここでの情報交換も旅の大きなヒントになります。出航数時間後にはいつも手放せない携帯電話・スマートフォンも不通に。本当の意味での自分の時間が訪れるのです。
DAY2 小笠原諸島父島へ上陸
波に揺られた夜が明けると、そこには濃く深い、紺碧の海が眼下に広がります。「ボニンブルー」と呼ばれる小笠原諸島ならではの海色。心洗われるような美しい海を前に、船旅の疲れもどこへやら…。
そんな海原に惚れ惚れしていると、絶海の諸島が姿を現します。ここが夢にまで見た小笠原諸島。列を連ねる島々が“ようこそ”と言わんばかりに船を囲みます。そのまま“おが丸”は寄港地である父島の二見港へ。出迎えてくれる島民たちの温かな眼差しと『おかえりなさい!』の一言に、まるで故郷へ帰ってきたような感覚に。
DAY3 世界自然遺産を肌で感じる
小笠原諸島は、地球が誕生してから1度も陸続きになったことがない海洋島。ゆえに、ここでしか見ることができない草木や昆虫、動物に出会えます。小笠原へせっかく来たのだから、世界自然遺産となった山々を歩きましょう。世界でもここでしか体験できない特別な1日がアナタを待っています。山頂から見下ろすボニンブルーの海は、生涯忘れられない情景となるはず。
DAY4 ボニンブルーの海に包まれる
海面に顔をつけただけで、海底を泳ぐ魚たちの姿を捉えることができるほど、清く透き通ったボニンブルーの海。ボートに乗り、沖合に出るとクジラやイルカ、さらに色とりどり熱帯魚たちが手招きするように海へと誘います。もっと深く小笠原諸島に触れたいなら、父島から南に約50kmの位置にある母島へ。地球上でここにしかいないハハジマメグロやより深い固有種の森がアナタを待っています。西日になる頃、旅の舞台は少しだけセンチメンタルな世界へ。さっきまで泳いでいた海に沈む、赤く燃える壮大な夕日を目に焼き付けましょう。
DAY5 ここにしかない東京との別れ
楽しい時間はあっという間に過ぎ去るもの。1航海での小笠原諸島への旅だと、5日目が竹芝へ戻る日。この日は朝から島全体がどこか寂しげで、まるで卒業式の朝を迎えたような切ない空気が流れます。短い時間の中で観光客と島民が深い絆を築き、本当の家族のように慈しみ合う小笠原諸島への旅。“おが丸”が出航する15時30分前には、自然と多くの島民が見送りのため、二見港へ足を運びます。
デッキから見えるよう、大きくゆっくりと手を降りながら『いってらっしゃい!』と“おが丸”を見送る島民たち。その声に応える観光客の『いってきます!』の声。それは“おが丸”が港を離れ、沖合に出ても止みません。むしろ次第に大きくなり、父島全体を包む込むハーモニーに。リゾートボートやダイビングボート、漁船、ガイド船が“おが丸”を追いかけるように並走し、船上にはガイドやダイバーたちの姿が。彼ら、彼女らもまた、力一杯に手を振りながら『いってらっしゃい!』と叫び続けます。
父島が見えなくなる頃、“来てくれてありがとう”という気持ちを込めて、ボニンブルーの海へ。まるでこの旅最後のパフォーマンスを見せるかのように、次々と華麗に飛び込みます。
DAY6 ふたたび竹芝へ
竹芝へと戻る船旅も往きと同じく24時間。この時間は、再び都会時間へとカラダをリセットするために使うも良し、出来立てホヤホヤの小笠原諸島での思い出に浸るも良し。ゆったりとした島時間を経験したアナタなら、波に揺られる24時間が愛おしく思えるはず。そしてまた現実世界へ。
小笠原諸島はいつでもアナタの帰りを待っています。
変わることのない感動と奇跡とともに。
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