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日本で採れるコーヒーがあるのを知っていた?小笠原コーヒーの秘密

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コーヒーといえば南米やアフリカ、ハワイなどが有名ですが、実は日本でもコーヒーが採れるのを知っていましたか? 実は日本でも小笠原や沖縄でコーヒーを栽培しているんです。

温暖な気候を好むコーヒー豆は「コーヒーベルト」と呼ばれる赤道付近を中心に世界中で栽培されています。

日本はこのコーヒーベルトから少しはずれていますが、奄美諸島の徳之島や沖縄・小笠原諸島など限られた地域で栽培されているんだそう。

小笠原コーヒー

実は小笠原は国産コーヒー発祥の地。

小笠原では、明治11年頃、日本で初めてコーヒーの栽培が試みられた地で、導入から4年後には45kgの収穫があったそう。 しかしその後、太平洋戦争が始まってしまい、島民はみな、島から強制引き上げさせられてしまったため、農地は荒れコーヒーの木は絶滅してしまっても仕方のない状況となったんだそうです。

1968年に小笠原諸島はアメリカから返還され、島民は島に戻ることができました。農園の再興をされていた野瀬農園さんが、23年間野放しにされて、野生化したコーヒーの木を発見し、その実から苗木を作って栽培を始められ、現在に至ります。

小笠原は台風の通り道のため、コーヒーの収穫量は安定しないようですが、年間200kgほどの収穫に成功しています。

小笠原コーヒー

小笠原の国産コーヒーは、父島のUSKcoffeeさんのカフェやハートロックカフェで飲めます。また野瀬農園さんでコーヒーツアーに参加するか、直接豆を購入し自宅で飲むことが可能です。
*2017年9月現在

Nose's FarmGarden(野瀬農園)でコーヒーツアーを体験

そんなわけで、超貴重な小笠原コーヒーを飲みたい! ということで野瀬農園さんのNose’s FarmGardenコーヒーツアーに参加してきました!

今回のツアーは

  • 小笠原コーヒーを知る
  • 実際に農園を見学
  • コーヒーの実を焙煎

という体験を経て、自分で作った小笠原コーヒーを飲んでみる、というツアーです。

まずはコーヒーについての学びから。

コーヒーは赤道付近のコーヒーベルトと言われる地域で作られているのですが、少しはずれた日本でも奄美諸島の徳之島や沖縄・小笠原諸島で生産されています。

また、日本のコーヒー消費量はなんと世界4位! ちなみに1位は欧州、2位がアメリカ、3位はブラジルだそうですよ。

さて、ひととおりコーヒーについての学びが終わったら、実際に農園でコーヒーの木を見学します。まだ青いコーヒーの実を見せてもらったり、小笠原のコーヒー農園についての歴史を聞いたり。

実際にコーヒーの実をその場でいただくこともできました!

コーヒーの実は一見小さなさくらんぼのような実ですが、プチっと潰すと種が飛び出てきます。この種を舐めるとすごい甘いんですよね、びっくり!

そしてこの種がコーヒーになります。

野瀬農園さんでは、こうやって手摘みで一粒一粒コーヒーの実を摘みます。一粒一粒ですよ! すごくないですか!!!

人件費などを考えると考えられない労力ですよね。こうやって貴重な幻の小笠原コーヒーが作られていくわけです。

そして、お次はコーヒーの身から薄皮をはがしていきます。まず棒で叩いて、その次は手作業で皮をむく…途方もない手間のかかる作業ですね。

一粒一粒ていねいに皮をむいていると愛着がどんどん湧いてきました!

最後に焙煎。焙煎する時間が短いと酸味の強いコーヒーに、焙煎する時間が長いと苦味の強いコーヒーになります。

左が通常の焙煎時間で焙煎したもの。色も少し薄い茶色です。右が長い時間焙煎したもの。テカリが出て黒い色になりました。

焙煎時間によって色が全然違うそうですよ。

最後に焙煎した豆をコーヒーミルで手挽きし、ゆっくりお湯を回し入れてコーヒーを抽出します。

豆の皮むきから焙煎、自分で豆を挽いてコーヒーが飲めるまで1時間ほど…長かった!!! でも、そんな苦労をして淹れたコーヒーの味のなんと格別なこと!!!

今まで飲んだどのコーヒーより美味しく、コーヒーが苦手なわたしでも飲める、まるで上品な紅茶のような、それでいてコーヒーの風味をしっかり感じられる日本一のコーヒー!

東京で飲んだら1杯1000円くらいするんだそうで、なるほど納得の幻のコーヒーでした。

コーヒー好きなら一度は飲んでみるべき小笠原のコーヒー

今までコーヒーがあまり好きじゃなかった人、コーヒーといえばアメリカンな人、コーヒーより紅茶派の人にぜひ飲んで欲しい小笠原の上品な風味の幻のコーヒー。

小笠原に来ないと飲めませんよ? ぜひ小笠原で小笠原コーヒー、飲んでくださいね!

SYO

旅ライター

SYO

行った国は20ヶ国以上。世界遺産めぐりが趣味。愛機はSONY α7。猫好き。運動音痴で人の100分の1しか体力がないため、離島巡りをするために筋トレに励んでいる。

https://www.ritorengo.com/writer/syo/