食・土産

小笠原のレモンは緑色でまんまる、香り豊かな「島レモン」

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小笠原の島レモンが旬(9月~10月)を迎えています。

最近では、宝酒造から発売されているクラフトチューハイ『産地の恵み・小笠原島レモン』で一躍有名になりました。

島民はもちろん、観光リピーターの方々からも人気の島レモンは他のレモンと何が違うのでしょう?

今日は、その特徴と食べ方をご紹介しますね♪**

小笠原・島レモンのルーツ

小笠原で栽培されているレモンのルーツは、中国が原産の『マイヤーレモン』にあります。

1900年代初旬に、アジアの植物を採取していたアメリカ農務省の職員フランク・ニコラス・マイヤーが持ち帰って導入したことから、この名前がつけられました。

マイヤーレモンはオレンジとレモンを掛け合わせて作られた品種だと考えられていて、果皮がオレンジ色に近い、濃い黄色をしています。一般的なレモンよりも大きめで丸みのあるカタチをしており、果汁を多く含みます。味も通常のレモンと比べて酸味が少なく、糖度が高めでまろやかなのが特徴です。

このマイヤーレモンと同じ種類であると考えられるレモンを、日本人の菊池雄二さんが1940年(昭和15年)にテニアン島から持ち帰り、八丈島で導入されて『菊池レモン』と名付けられました。

菊池レモンはマイヤーレモンと同じように酸味がまろやかで果皮が薄く、独特の香りをしています。このレモンが、1973年(昭和48年)に小笠原へ導入されたのです。

中国からアメリカへ渡り、その後ミクロネシアから八丈島を経て小笠原へ。100年余りの間にずいぶんと長い距離を移動しましたね。

植物というのは、同じ種類のものでも気候や環境によって育ち方が変わってきます。中国で採取されたレモンも、アメリカ本土→ミクロネシア→八丈島→小笠原と引っ越しをしながら、その土地ごとに少しずつ変化してきたのでしょう。

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八丈島から小笠原へやってきたレモンですが、現在栽培されているものを比べても果皮の厚みや香りに違いがあります。

八丈島の菊池レモンは樹上で完熟させるので黄色ですが、小笠原島レモンは緑色のうちに出荷。その青い香りを楽しみます。果皮も、菊池レモンと比べると小笠原島レモンの方が薄いですね。

島レモンの旬

レモンの旬ってご存知でしょうか?

日本の多くのスーパーには輸入物のレモンが1年じゅう並んでいるので、レモンの旬の時季なんて考えたことない方の方が多いかもしれませんね。かく言う私も、レモンの旬を知ったのは小笠原に住むようになってからです(笑)

小笠原の島レモンは早いと7月頃から見かけますが、店頭に多く並ぶのは9~11月になります。

農協直売所に出荷された島レモンが山積みになっているのを見るとうれしくなりますね。

父島の農協直売所には贈答用のA級品から自家用のB・C級品が並べられ(入荷の量はその時によって変わります)、贈答用の化粧箱も用意されていて、ゆうパックでの配送手続きも行ってくれます。

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※こちらの写真は、5キロほど入る大箱になります。

島レモンの食べ方

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島レモンは、なんといってもそのさわやかな香りが売りです。サラダや揚げ物・焼き物に果汁を絞るだけで、いつものお料理が華やかになりますよ!

ほとんどの農家さんが農薬不使用なので、皮ごと使えます。
輪切りにしたレモンに水を加えたデトックスウォーターは清涼感があり、まだ暑さの続く島では重宝しますね。

居酒屋の旬メニュー【水レモン】

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この時季、島レモンを愛する島民が居酒屋でオーダーする飲み物が【水レモン】

初めて耳にしたらワケわかりませんね(笑)

水レモンとは、【焼酎の水割りにくし形切りの島レモンを絞った飲み物】です。

グラスに焼酎の水割りを作り、くし形切りにした島レモンを絞って、そのレモンをそのままグラスに入れちゃいます。

おかわりを頼むとそのままレモンが足されていくので、何杯飲んでいるのかが一目瞭然(笑)

この時季に小笠原旅行に来た方は、飲み屋さんで『水レモン』ってオーダーしたら通だと思われますよ!

島レモンを利用したお土産3選

なかなか旬の時季に来られない方は、お土産として売られている加工品で味わってみてください!

ママヤの手作りレモンジャム

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人気のロングセラー、母島のレモンジャム。ヨーグルトやアイスクリームと合わせていただくと、さわやかな甘酸っぱい香りが口いっぱいに広がります。

贅沢島レモン

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写真提供:小笠原村観光局

島レモン果汁をたっぷり使った一口サイズのゼリー。ひとつずつ個包装になっているので、オフィスへお届けするお土産に最適です。

オガスコ

オガスコ

写真提供:JA東京島しょ小笠原母島店

島レモン・パッションフルーツ・島唐辛子・小笠原の塩を使った辛味調味料。サラダや、シーフード系のパスタ・ピザにピッタリです。

個人的な私のイチオシは、ブラッディ・マリーに2滴。お酒が好きな方は、ぜひお試しください!

まとめ

小笠原の島レモンは、いま(9月~10月)が旬の真っただ中です。

レモンの味の常識を変えてくれる、さわやかな味と香りをぜひ一度お試しいただきたい!

海水温が年間でいちばん温かく、島レモンの香りに包まれる秋の小笠原。

連休の多い9月・10月の旅行計画にいかがでしょう?

マーメイドカフェ

Mermaid Cafe オーナー

あらいたかみ

小笠原の海に魅せられて、1998年より小笠原に移住。
ダイビングインストラクターとしての仕事を引退した後、少女の頃の夢『手作りケーキとおいしいコーヒーの店』を移動販売車で始める。

Instagram:mermaid__cafe
Facebook:Mermaid Cafe(マーメイドカフェ)
Twitter:MermaidCafe2
Youtube:Mermaid Cafe

小笠原の生活を綴ったブログ『マーメイドのひとりごと』公開中
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