6回目の今回は木工の製造過程で出てきたゴミの利用について。
「ライブドリアード2020 in Ogasawara」で端材やおが屑を燃料として利用する体験施設を運営される予定だった「ロケットストーブで火遊び体験」の清水良一さん(小笠原村議会議員)からお話を伺いたいと思います。
「ロケットストーブで火遊び体験」をご担当の清水良一さんインタビュー
小笠原マガジン編集部
清水さんは廃材利用をテーマに体験施設を運営される予定だったとお聞きしましたがどのような内容だったのですか?
清水
簡単に作れるペール缶を使ったロケットストーブのワークショップを企画していました。
ロケットストーブはほんの少しの廃材やおがくずを効率よく燃すことができ料理等に利用することができるすぐれものです。
これを参加者と一緒に作り廃材を使って料理を作ってもらおうと思っていました。
小笠原は”焚火が禁止”されているため、火をたく体験をする機会が非常に少ない島です。
しかし今後エネルギーの自給や防災の観点からも木材を有効に使う技術は重要だと思います。
小笠原マガジン編集部
母島ではソーラ発電でゼロエミッションを目指すそうですが、母島より人口の多い父島では木質バイオマスもエネルギー原として加えると面白そうですね。
清水さんの端材利用も着想点はエネルギー利用だったのでしょうか?
清水
その通りです。私のところではエコヴィレッジプーランという宿をやっていますが、お米やパンは薪で作っています。
風呂やシャワーもソーラーと薪のハイブリットというわけです。
小笠原マガジン編集部
清水さんはノヤギ利用にも力を注がれてるそうですね?
何か構想などお持ちでしょうか?
清水
現在、野生化した野山羊は外来種駆除として殺されなんの利用もされず埋めています。
農協などの組織で、捕まえた野山羊の牧場を作り、屠畜場を再開して、山羊肉を商品化したいと考えています。
また山羊の皮もジャンベという太鼓にも使えます。
また草刈等にも飼いならした山羊を使うこともできます。
東京都の方針では野山羊の駆逐を目指していますが、共に生きる選択をしたいと考えています。
小笠原マガジン編集部
最後に清水さんが目指す小笠原の未来ビジョンなどがあれば教えてください。
清水
世界自然遺産である小笠原の自然は素晴らしいものです。
今後も無人島では人間の影響がなかった自然をキープし、次世代に渡せるようにしていくことは大事だと思います。
しかし、有人島である父島や母島では、人間と自然が調和をとれるように暮らすことが試されている気がします。
地球規模の環境破壊が叫ばれている中、食料やエネルギーのようなライフラインがこの島でまかなえるようになったら本当の意味で世界のモデルになれると思います。
OEDC
小笠原生態系保全に基づく開発委員会
地域資源を利活用することで、産業を多様化させることを目的に設立しました。
メンバーは島内の各産業分野を担う経営者など。 また、生態系保全のための各分野を専門とする有識者がアドバイザーと参加しています。
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