内地で小笠原

「おうちで小笠原気分」お取り寄せ編・その5 父島島民に教わる「島レモンの鶏なんばん」編

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お取り寄せした商品をおうちで調理して小笠原を味わってみました!

高い空を見ていると、思い出すのは小笠原の風景。

少しでもおうちで小笠原を感じたい!

そんな思いを叶えるために・・

001 小笠原の太陽をたっぷり浴びて育つ島レモン(画像提供:JA小笠原)

(画像提供:JA小笠原)

今回は「島レモン」をお取り寄せしてつくったレシピをご紹介します。

小笠原の太陽をたっぷり浴びて育つ島レモンは鮮やかなグリーン、果汁量の多さ、まろやかで爽やかな酸味が特徴です。

防腐剤やワックス不使用なので、皮まで丸ごと安心して食べられます。

ジャムやジュースなど、さまざまな加工品が出ていますが、島内の飲食店や宿泊施設では爽やかな生の島レモンを使ったお料理やスイーツ、ドリンクなどを味わえることができます。

フレッシュな島レモンを味わえるのは、限られた期間の贅沢な楽しみです。

果汁だけでなく、皮ごと食べられるレシピを知りたい!

島レモンの大ファンの私、毎年、生産者さんから島レモンをお取り寄せしています。

長旅を経て届く無農薬栽培のツヤツヤの島レモン。

今年もお取り寄せしましたが、あまりに大事すぎて、いくつか冷蔵庫で眠らせたままになっていました。

002

せっかくの島の恵み、より美味しく味わうにはどうしたらいいのだろう。

唐揚げやお酒、お刺身に絞るのもいいけれど、できれば皮ごとフレッシュに味わいたいなあ……。

そうだ、島の飲食店の方にレシピを教えてもらおう!

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いつも美味しそうなメニューを、InstagramFacebookにて掲載している父島の「洋風居酒屋CHARA」
http://r.goope.jp/izakaya-chara

オーナーの石山征侍さんにご連絡したところ、な、なんと、人気メニューの「島レモンの鶏なんばん」のレシピを教えていただけることになりました!
(画像提供:洋風居酒屋CHARA)

島レモンのスライスをたっぷり入れた特製なんばん液に、揚げた鶏肉を漬け込んだ、爽やかでボリュームもある一品を、伝授していただきます。

「洋風居酒屋CHARA」直伝の『島レモンの鶏なんばん』レシピ

材料はこちら(2人分)

鶏もも肉 200g
塩こしょう 少々

A:なんばん液
島レモン 1/4個(手に入らないときはマイヤーレモン)
しょうゆ、みりん、お酢 各50cc
砂糖 25g(好みで増減)
だしの素 小さじ1/2
水 150cc

B:衣(バッター液)
小麦粉 100g
卵 1個
水 70〜80cc

調理スタート!

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鶏もも肉の下準備をします。鶏もも肉を一口大に切り、塩コショウします。
(まろやかな「小笠原の塩」を使用)

007

②-1
なんばん液を作ります。
1/8のくし切りにカットした島レモン×2を、それぞれ皮ごと薄くスライスします。
石山さん「皮が薄く苦味がないのが島レモンの特徴です」

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②-2
Aのレモン以外の材料を鍋に入れて軽く加熱して溶かし、火を止めてレモンを加えます。
これでなんばん液は完成!
石山さん「たっぷりめに300cc作ります。魚にも合いますよ」

009


衣(バッター液)を作ります。卵と水(70〜80ccの間で調整)を混ぜた中に、小麦粉を加えて混ぜます。
石山さん「ホットケーキっぽい感じをイメージしてくださいね」

010


バッター液に①で準備した鶏肉をからめます。
(たっぷり絡ませるとふっくら!)

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④を175度に熱した油で揚げます。
大きさによりますが、揚げ時間は裏表を返しながら4〜5分くらい。
(油の温度が下がらないよう、少しづつ揚げる。)

012


揚げた鶏肉を、なんばん液に投入します。
(ふっくらした衣に液が染みていく!)

レタスと共に盛り付けて完成!

※お好みでタルタルソースを添えてみてくださいね。(マヨネーズ大さじ4、島レモン汁小さじ1、ゆで卵1個、レンチンした刻み玉ねぎ1/8個分を混ぜました)

島レモンの香りのなんばん液が、ふっくらした衣にたっぷり染み込んでいます。

なんばん液の甘さと酸味は、誰でも「おいしい」と感じられる最高のバランス。

スライスした島レモンの食感と香りがアクセントになり、倍量作って大皿に盛り、夕食に出すと、あっという間に完食。無限鶏なんばんに突入しそうな勢いでした。

013さしかえ

揚げ物は得意ではないけれど、いい感じに仕上がった!?

子供達からの感想もご紹介!

小5女子(酢の物は好きだが、唐揚げにレモンを絞られるのは苦手)
「これなら酸っぱくても大丈夫…というよりも、漬けてある方が美味しい!」

中2男子(唐揚げにレモンは好きだが、酢の物は苦手)
「島レモンの香りが最高で、なんばん液の甘さもちょうどいい。ご飯にのせていくらでも食べられる、最近の食事の中で抜群に美味しい」

それぞれ苦手な酸味があり、食卓では酸っぱいメニューを避けがちでしたが、二人とも美味しく食べたのにはびっくり。残ったなんばん液は、魚料理に活用してみたいと思います。

石山さんのもう一つのおすすめ島レモンメニューはこちら!

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島レモンは魚介類とも高相性!(画像提供:洋風居酒屋CHARA)

『アサリの島レモンバター蒸し』

こちらもお店で人気のメニューだそうです。
アサリの味とバターのコク、さっぱりした島レモン、とてもバランスのとれた味なんだとか!

「洋風居酒屋CHARA」直伝の『アサリの島レモンバター蒸し』レシピ

(作り方)
砂抜きしたアサリ200gと、浸るくらいのお酒を鍋に入れる
1分ほど蓋をして蒸す
殻が開いたら、バターを入れて10秒加熱、最後にスライスした島レモンを3枚のせてできあがり!

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採れたて島レモンは島内ではこんな飲み物になっている?!

おうちで再現できる2つのレシピを石山さんに教えていただきましたが…
とても美しいのでおまけでドリンクのご紹介をします。
期間限定メニュー「島レモンタワーサワー」と「メガ島レモンタワーサワー」です!
どうやって飲むのか気になる!こちらはおうちで再現が難しいので、島で飲んでみたい!
(画像提供:洋風居酒屋CHARA)

小笠原の味、ぜひおうちで再現してみてくださいね!

のなかあき子

元島民ライター

のなかあき子

2015年〜2017年春まで父島居住。
2児の母。島生活で太鼓とパッションフルーツに目覚める。
父島のおすすめスポットは「製氷海岸」「コペペ海岸」「三日月山展望台への脇道」。
著書に『東京のDEEPスポットに行ってみた』(彩図社)など。

https://twitter.com/akikononaka