自然

島の夕日は美しい。

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島の夕日は美しい。

島に住んでいると毎日沈む夕日があまりにも身近になりすぎて日常の風景になってしまうが、地平線の上を浮かぶ太陽がすっと落ちるのを見るとやはり心が動かされる。

ここに住む人は皆そうだろう。

一日を終えた人も、これから仕事に向かう人も夕日を見ると心を奪われる。

中央山からの夕日

中央山展望台と夕日

全く同じ夕日などない。

季節によって放たれる色は変わるし、場所も季節とともに動いていく。

流れる雲や漂う空気でその絵も変化する。

境浦からの夕日

境浦のビロウの先に見える沈船を照らす淡い夕日

扇浦からの夕日

要岩の横を優しいオレンジ色の道筋が射し込む扇浦の夕日

小港の夕日

静かに空と雲を燃やす小港の夕日(夕焼け)

夜明け道路からの夕日

海の向こうを暖かく染める夜明道路の夕日(夕焼け)

水が煌めくガラスに変化する沖の夕日

台風が過ぎたあと、大気の空気や色が全て混じり合った夕日(夕焼け)

そして島を離れる時におが丸から見られる太平洋の壮大な赤の夕日(夕焼け)

扇浦からの夕日

見ている時の心の状態によっても夕日は変化する。

水平線の先に消える太陽が作り出す情景を見ていると様々な思いが頭をよぎる。

その夕日を見た後は疲れていようが、気が滅入ってようが、どんな気分であっても必ず感謝の気持ちがこみ上げてくる。

きっと太古から人間は夕日を見て祈り、救われてきたのだろう。

その記憶はきっと自分達のDNAに受け継がれている。

最初にこの島にたどり着いた人達も同じ夕日を見て、自分たちと同じ感情を抱いたはずだ。

島の夕日は昔も今も、ここにいる人たちの心を揺さぶり、歓びと救いを与え続けている。島の夕日を見ていると、時々そんなことを思う。

フリーペーパーORB編集長

Ludy

小笠原諸島のフリーぺーパー「ORB」を発行しています。
FB: @boninislandorb
Instagram: @freepaperorb

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