自然

母島の集落で花めぐり 癒し散歩。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • はてなブックマーク

内地(本土)では桜の季節を迎えお花見シーズンになりましたが、母島の集落も色とりどりの花であふれる季節を迎えました。

母島の森・山で見かける植物とは違って、集落の植物の花は亜熱帯のイメージさながらのなんとも鮮やかな色彩です。内地では植物園に出かけないと見られないような花も、母島ではブラリと集落を散策しているだけで出会えてしまえます。母島滞在中の思い出に、のんびりと亜熱帯の花を愛でつつの癒し散歩はいかがでしょうか?

世界で3000品種以上もあるハイビスカスの仲間の一部をご紹介!

南国の花といえば、最初に頭に思い浮かぶのがハイビスカスではないでしょうか?ハイビスカスの現産地は熱帯アジアといわれていますが、母島では港の周辺や南北を縦断する都道沿いの植栽にも使われていてもっとも目にする機会が多い花です。

ハイビスカスは世界中で3000品種以上も栽培されていて、母島でもおなじみの赤色のほかに白色やピンク色や紫色黄色の八重咲などたくさんの色や形状のハイビスカスを楽しむことができます。

おなじみの赤色のハイビスカスです。道路沿いの植栽や公園内の植栽に使われています。

黄色の八重咲タイプのハイビスカスです。葉の形も少し違います。

ウナヅキヒメフヨウとよばれる品種です。うつむいたように下向きに咲く控えめな感じのハイビスカスです。

情熱的な花言葉が多い赤色の花々

集落を散策していると最も多いと感じるのが赤色の花です。赤色は愛情や情熱を表す色といわれ、花言葉を調べていると熱烈的な愛の告白に使える花言葉が多く、赤色の花のイメージにピッタリでした。

ハイビスカスと同じくらい、南国的な花といえるのがブーゲンビリア。
花言葉は「あなたしか見えない」愛の告白に十分な花言葉ですね!
集落の各所で花が咲いていて、レイを編むときにもよく使われる花です。枝には棘があるので注意してください。

こちらのハナキリンですが、マダガスカル原産で、大きくなると2m以上にもなるそうです。ハナキリンにも茎に鋭い棘がありますが、花の形はキスをせがむ唇のようなかわいらしい形状をしています。
花言葉は「早くキスして」ですが、ハナキリンの英名も「キスミークイック」でかなり情熱的ですね。
赤色からは愛情や情熱の他に強いエネルギーを感じますが、こんな花言葉を持つ花も集落で見かけます。

カエンボクは熱帯アフリカ原産で、別名はアフリカンチューリップツリーです。原産地では20mもの樹高になるそうですが、母島でも高木に育っているのを見かけます。勢いよく立ち昇る火焔のような形状の花からイメージされる花言葉は「名声」です。エネルギッシュな花にぴったりの花言葉ですね。

南アフリカ原産のアマリリスですが、母島では戦前に栽培されていたようで、かつて人が住んでいた跡や畑だった場所などに野生化しています。ユリの花に形状が似ていますが、ヒガンバナ科の植物です。
花言葉は「誇り」です。1属1種の植物にふさわしい気がします。

心を明るくしてくれる黄色の花がたくさん!

集落を散策していると赤色の次に多く見かけるのが黄色の花です。黄色には、人の心を前向きにさせてくれたり、活動的にしてくれたりする力があり、幸せと希望の色ともいわれています。黄色の花は青空にもよく映えてフォトジェニックな写真が撮れますよ!

また、黄色は目立ちやすく昆虫からも白色と同じように認識されやすい色なので、注意してみていると養蜂のために導入されたセイヨウミツバチが花を訪れている姿をよく見かけます。

南米原産のコバノセンナは樹高3mほどになるマメ科の樹木です。母島では東京都支庁出張所付近の坂道で一年中たくさんの花を付けています。

熱帯アメリカ原産のアマランダは別名アリアケカズラともよばれます。キョウチクトウ科の低木です。母島では小笠原村母島支所の入口や郷土資料館のロース記念館付近で通年花を付けています。

まだまだこんなにも、母島には色とりどりの花が咲いています

すべてご紹介することができないくらい、母島にはこの他にも沢山の種類の花々が咲いています。その中でも宿泊施設周辺などでよく見かける花をご紹介します。

インド、東南アジア原産のベンガルヤハズカズラです。ローレルカズラとよく似ていますが、葉の形が少し違います。母島では清美寺(せいけんじ)の近くで咲いているのが見られます。

マダガスカル、インドネシア、ブラジルなど熱帯地方原産のニチニチソウです。一年通じて集落の各所で咲いています。ピンク色の他に色々もあります。

アフリカとアメリカの熱帯原産のサンゴアブラギリです。花の形は海の中の珊瑚のような形状で、茎の下部は徳利のような形状をしています。別名はポダグリカ、ヤトロファなど。

アフリカとアメリカの熱帯原産のナンヨウサクラですが、別種で同じ名前の植物があるので、インテゲリマと憶えたほうがいいかも知れません。ハワイに移民したかたや、南洋に兵隊さんに行かれたかたが、日本の桜を思ってナンヨウサクラとよんだそうです。

いかがでしたか?

いかがだったでしょうか?母島の集落にはこの他にもまだたくさんの花が咲いていますが、そのうちのよく見かけるものの一部をご紹介しました。母島観光協会には、母島の集落で観察できるマップ「母島植物園へようこそ!」も用意されていますので、窓口でマップをもらってお散歩にでかけましょう。

山や海には行かずにのんびりしたい日に、集落の花を愛でつつゆっくりお散歩すると、澄んだ青空と新鮮な空気の中で都会での日々の疲れも忘れて過ごせると思います。4月から5月は集落でレモンの花が咲き、風に乗って爽やかな香りが漂ってきます。時間を気にせず待っていると、パパイアにやってくるメグロも見られますよ。集落で花めぐり、癒し散歩おすすめします!

爽やかな香りが漂うレモンの花

パパイアをついばむメグロ

自然ガイド

梅野ひろみ

母島の旬な情報や歴史文化など、様々な情報をお伝えします。

http://www.hahajima-hilolo.com