文化・歴史

冬~春の特別展「くじら展リターンズ」開催

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小笠原ビジターセンターにて、特別展「くじら展リターンズ」を開催しています!

ホエールウォッチング真っ只中の小笠原に、コロナ禍で開催することができなかった特別展「くじら展リターンズ」がパワーアップして帰ってきました!

小笠原には、回遊してくるザトウクジラと、通年生息するマッコウクジラがいます。どちらもイルカのように一緒に泳ぐことはできず、水族館で飼育することもできないとても大きな生物です。

本展では、そんなクジラたちを身近に感じられるよう、特徴や進化をはじめ、町にあるものと大きさを比較することかできる形でご紹介しています。

展示は次の6つのパートに分かれています。

(1)祖先と進化
(2)世界の鯨類・小笠原の鯨類
(3)ザトウクジラとマッコウクジラ
(4)ウォッチングツアーでの探し方のコツ
(5)ザトウとマッコウが町にやってきたら
(6)最新情報

今回はその一部をみなさんにご紹介します。

クジラの祖先

かつてクジラの祖先は、四足歩行の陸上動物だったことが化石からわかっています。

約6500万年前の祖先は1.5m程のオオカミに似た肉食哺乳類だったと考えられています。そして約5500万年前から、海辺で生活する水陸両棲に適応するために徐々に体形を変化させていきました。

約4000万年前から水中生活になり、約400万年前から現在みられる多くの種類のクジラやイルカが現れました。

展示では、進化の過程のさまざまな姿についてイラストを交えて解説しています。

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進化の過程

ザトウクジラとマッコウクジラ

ザトウクジラとマッコウクジラは同じクジラとはいえ、ヒゲクジラ類とハクジラ類という違うグループに属しています。

それぞれのグループで、体のつくりや生活の仕方に大きな違いが見られます。

例えば、ヒゲクジラ類のザトウクジラはメスの方がオスより体が大きいのに対し、ハクジラ類のマッコウクジラはオスのほうが大きいのです。

ザトウクジラとマッコウクジラの体の特徴についても見ていきましょう。

ザトウクジラの大きな特徴

ザトウクジラ

ザトウクジラの大きな特徴の一つは、体長の約1/3の長さがある長い胸ビレです。
ホエールウォッチングではこの長い胸ビレを使って水面を叩く様子もよく観察されます。
前側の縁(胸鰭の付け根)には、こぶや隆起が重なりフジツボなどの寄生動物もついています。

また、口の中には上あごの左右に垂れ下がるヒゲ板が片側270-400枚あります。
このヒゲ板を使い食べ物となる小魚の群れを海水ごと取り込み、濾しとって食べています。

マッコウクジラの大きな特徴

マッコウクジラ

一方、マッコウクジラの大きな特徴の一つは、体長の約1/4から1/3を占める大きな頭です。

平らな上あごの骨の上に脳油を貯蔵する器官があります。大きな頭は、エコーロケーション(小刻みな音を前方に発し、それが物に当たってはね返ってきた音を聞いて物の位置や形を知ること)に重要な部位となっています。

胸ビレはザトウクジラとは対照的に小さく、体長の8から10%程です。
脇腹のくぼみにぴったりと収まっています。

ザトウクジラとマッコウクジラの行動範囲

行動についても比べてみると、ザトウクジラは世界中に広く分布し、北半球南半球に暮らしています。冬は繁殖・出産・子育てのため低緯度のあたたかい海域で過ごし、夏になると食べ物の豊かな高緯度の冷たい海域で採餌します。

マッコウクジラも世界中に分布しますが、高緯度の冷たい海にいるのは大型のオスだけです。メスは通年、血縁関係を持つ群れで低緯度のあたたかい海域にとどまり、オスは成長すると単独で高緯度海域まで回遊します。

その他、繁殖・出産・子育てや食性などにもそれぞれ特徴があります。
興味深いその詳細が気になる方は、ぜひ実際の展示を見に足をお運びください。

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ザトウクジラとマッコウクジラ 展示風景

ザトウクジラの歌?

ザトウクジラは歌を歌うということを聞いたことがありますか?

ザトウクジラのオスは繁殖期になると、複雑な旋律の一連の鳴き声を発します。これは15-20分続き、数時間も繰り返されることがあるため「ソング(歌)」と表現され、歌い手を「シンガー」と呼んでいます。
なぜ歌うのかははっきりとわかっていませんが、オスたちの繁殖戦略に関係していると考えられます。

展示では、小笠原諸島父島の西側海域において、シンガーが一日の中の「いつ」「どれくらい」出現するのかを調べた最新の研究結果をご紹介しています。また、「貨客船が出す音に対してザトウクジラがどのような反応を示すのか」を明らかにする調査結果も見ることができます。

特別展「くじら展リターンズ」は5月中旬ごろまで開催予定です!

他にも、小笠原ホエールウォッチング協会研究員の辻井さんに伺ったお話や、くじらすごろく、ザトウクジラの迫力ある映像上映コーナーなど、楽しめるコンテンツをたくさんご用意しています。

展示を見ればさらにホエールウォッチングが楽しくなること間違いなしです。

特別展「くじら展リターンズ」は5月中旬ごろまで開催しています。
ぜひお越しください!

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くじらすごろく 展示風景

小笠原ビジターセンター

開館日
おがさわら丸・観光船入港中
午前8時30分~午後5時00分まで
*夜間開館日あり
*開館日については下記サイトからご確認ください。
https://www.tokyo-park.or.jp/nature/ogasawara/
*新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、臨時に休館することがあります。

問合せ
小笠原ビジターセンター
電話番号:04998-2-3001

VCオカヤドカリマーク

小笠原の情報発信基地

小笠原ビジターセンター・大神山公園

小笠原の歴史と自然情報が満載。
小笠原の情報収集は、小笠原ビジターセンターへお越しください!

https://www.tokyo-park.or.jp/nature/ogasawara/