海のアクティビティ

ダイバーの夢。ダイビング中にザトウクジラと遭遇できるかも!?

  • twitter
  • facebook
  • line
  • はてなブックマーク

ダイビング中にザトウクジラとの遭遇!

前回の記事で、小笠原の冬のダイビングの楽しみの一つとして、シロワニを取り上げましたが、そのシロワニを上回る大物!との遭遇のチャンスがあるのです。
小笠原の冬の最大の名物!
それは誰が何といってもクジラです!
体長10m以上、体重は約30トンにもなるザトウクジラとのダイビング中に出会えるチャンスがあるのです。

小笠原はザトウクジラやマッコウクジラのホエールウォッチングでも有名ですが、冬場12月から4月下旬まで見られるザトウクジラは島の岸近くで見られるので、この時期に、ホエールウォッチングボートに乗れば、わりと簡単にザトウクジラに出会うことができます。
ダイバーならダイビングの合間のポイント移動中や、港への行き帰りにも見ることができるのでお得感満載です。
ホエールウォッチングはボートの上から行い、クジラへの接近距離などは小笠原ホエールウォッチング協会の自主ルールを守りながら行われます。
※ちなみに小笠原では、クジラと泳ぐホエールスイムはやっていません。

ザトウクジラは、繁殖、子育てのために小笠原にやって来るので、親子で連れ添って泳ぐクジラも多く見かけます。
近年ではクジラたちもすっかりボートを見慣れたのか、好奇心旺盛なクジラがボートに寄って来てくれ、その巨体の迫力を間近で見られることもあります。

ザトウクジラのブリーチング

ホエールウォッチングの醍醐味の一つ豪快なブリーチング(ジャンプ)

クジラの鳴き声『ソング』を聞いてみる

このザトウクジラ、「歌を歌うクジラ」とも呼ばれています。

クジラたちは海中で声をだしてコミュニケーションを行いますが、この繁殖期のオスのクジラが海中で出す声は、ただの声ではなく、いくつかのフレーズで主題が形づくられ、繰り返されて歌になっているらしいのです。

このオスの歌は「ソング」と呼ばれ何時間も続くこともあります。
この時期にダイビングすると、このザトウクジラの「ソング」が良く聞こえてくるのです。
これも、この時期のダイビングの魅力のひとつといっても良いでしょう。
どんな歌かというと、

「ウィーーン、ゴルゥルゥ、キューン」

と文字にするのは難しいのですが、重低音が響いたかと思えばドアのきしむような高温になったりと、そのレンジの広さに驚きます。
聞いていると、とても切ない気持ちになる、そんな感じの歌といえば分かってもらえるでしょうか?
百聞は一見に如かず、ということで次の動画でクジラのソングを聞くことができます。
注)クジラの姿は写っていません。

この動画はボートから棒につけたビデオを入れて撮ったものですが、このときはボートの上でもクジラの声が聞こえていました。

そして、なんと言ってもダイバーの夢!ダイビング中のクジラとの遭遇です。
これは、前回の記事に書いたシロワニのように高い確立!とはいえませんが、ダイビング中に突然あの巨体が目の前に現れた感動はたとえようがありません。
私自身、何度か経験はありますが、何度見ても半分パニック状態になります。

ザトウクジラ

深みからダイバーを見るように上がってきたクジラ、この後再び海底へと潜り去った。

しかし、この夢のような出来事が頻繁に起こったこともありました。

2016年の年末から2017年の1月中旬にかけて、兄島の滝ノ浦湾という場所にあるザトウクジラの親子が数日間いて、一日中この湾の中を行ったり来たりしていました。

この滝之浦湾には沈船などいくつかのダイビングポイントがあるのですが、そのダイビングポイントで潜っていると、この親子クジラがダイバーの前を通過して行くのです。
この親子クジラ、お正月のピークシーズンに、多くのダイバーの夢をかなえてくれました。

この動画が2017年1月2日に撮ったその親子クジラです。
沈船を潜っていると、音もなく現れ真上を泳いでいきました。

この親子クジラのようなケースは稀ですが(また今年もこの親子が来てくれるとうれしいのですが)
どこかしらのダイビングポイントで年に数回はダイビング中にクジラとの遭遇があります。

この時期に来たら確実に見れるよ!
とは言えませんが、こればっかりはとにかく潜らないと可能性はありません。

ダイビング中のクジラとの遭遇!

ダイバーのみなさん!
夢をかなえに小笠原にダイビングに来ませんか!

南俊夫

写真家・ガイド

南 俊夫

22歳の時に初めて小笠原を訪れる。大学卒業後、設計会社に勤めるが27歳で父島に移住。以来、20年のダイビングガイドをしながら小笠原の自然を撮影し続ける。2011年からはアホウドリの保全活動にも従事しする。
作品は国内外の広告、出版物で使われ、2015年にはアメリカのネイチャーズベストマガジンの表紙を飾った。
著書
「イルカ海に暮らす哺乳類」あかね書房 
「僕はアホウドリの親になる」偕成社
受賞歴
2000年
ナショナルジオグラフィックフォトコンテスト入賞
2008年
米、ネイチャーズベストマガジンフォトコンテストOcean部門入賞
2011年
米、ネイチャーズベストマガジン・Ocean Vewsフォトコンテスト2nd Place
2015年
米、ネイチャーズベストマガジン・Ocean Vewsフォトコンテスト11nd Place

写真展
2012年6月
「コニカミノルタ環境企画展OGASAWARA未来へつなぐ自然展」 新宿コニカミノルタギャラリー
2013年11月
「海のシェルパ展 AQUANOTE」四人展 新宿ヨドバシカメラギャラリーINSTANCE
2015年10月
「小笠原の今を知る 南俊夫写真展」葛西臨海水族園
作品は下記ウェブサイトで見ることができる。

http://toshiominami.com/